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Replies : 5 Last Post : January 23, 2005 (Sun) 00:06:51

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KKR algorithm (in Japanese)

Posted on : January 20, 2005 (Thu) 12:00:48

by takafumi ihara

京都大学原子炉実験所の井原です.
http://sham.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~kkr/DOC/cmdtxt1.pdfでKKRの解法について勉強していたのですが,わからない点があるので質問させてください.
上記ファイルの6ページにある収束計算の簡単な流れに

1.v_effを仮定.
2.Green関数法によりn(r)を求める.
3.n(r)に対してPoisson方程式を解き,Hartreeポテンシャルを求める.
4.v_xcをLDAによって求め,全ポテンシャルv_effを計算する.
5.新しいv_effを古いv_effと比べてv_effを更新する.

とありますが,1で仮定したv_effを5で更新するまでにどこで使用するのでしょうか? 7ページ以降の解説を読んでみてもどうにもわかりませんでした.
いくつか参考文献にも目を通してみたのですが,どうにも理解できませんでした.初歩的な質問で申し訳ありませんが,よろしくお願いします.

井原隆文

 
 

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Re:KKR algorithm (in Japanese)

Posted on : January 20, 2005 (Thu) 19:04:06

by Kobayashi Kazuaki

>京都大学原子炉実験所の井原です.
>http://sham.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~kkr/DOC/cmdtxt1.pdfでKKRの解法について勉強していたのですが,わからない点があるので質問させてください.
>上記ファイルの6ページにある収束計算の簡単な流れに
>
>1.v_effを仮定.
>2.Green関数法によりn(r)を求める.
>3.n(r)に対してPoisson方程式を解き,Hartreeポテンシャルを求める.
>4.v_xcをLDAによって求め,全ポテンシャルv_effを計算する.
>5.新しいv_effを古いv_effと比べてv_effを更新する.
>
>とありますが,1で仮定したv_effを5で更新するまでにどこで使用するのでしょうか? 7ページ以降の解説を読んでみてもどうにもわかりませんでした.
>いくつか参考文献にも目を通してみたのですが,どうにも理解できませんでした.初歩的な質問で申し訳ありませんが,よろしくお願いします.
>
>井原隆文

 物質・材料研究機構の小林です。

 上記にあるpdfファイルを読まずに一般論としての話ですが、
V_effを使用するのは、2のところと思われます。

 外場としてのポテンシャルをV_extとすると、おそらく、

V_eff = V_ext + V_H + V_xc

 と思われます。エバルト項などはここでは考えないことにします。

 で、このV_effを使って、波動関数を求めて、そのノルムから
電荷密度nを求めます(上記手順の2のところ)。ここで、KKR法
でもV_extは、マフィンティンポテンシャルのことだと思います。

 以上、何かのお役に立てれば幸いです。

(--@--は変なメイル対策)

 

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Re^2:KKR algorithm (in Japanese)

Posted on : January 20, 2005 (Thu) 19:37:27

by Kobayashi Kazuaki

 物質・材料研究機構の小林です。

>電荷密度nを求めます(上記手順の2のところ)。ここで、KKR法
>でもV_extは、マフィンティンポテンシャルのことだと思います。

 ↑すみません、上のマフィンティンポテンシャル云々の話はウソ
かもしれません。撤回します。

 で、当該pdfファイルを見てみました、V_effを決めた後、おそらく
(14)~(26)式までの一連の計算が、先の手順2のところで行
われているのだと思います。
で、最終的に(26)式を使って電荷密度を求めて、手順3以降へと続く
と考えられます。

(--@--は変なメイル対策)

 

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Re^3:KKR algorithm (in Japanese)

Posted on : January 20, 2005 (Thu) 19:58:03

by Kobayashi Kazuaki

 物質・材料研究機構の小林です。

 たびたびすみません。更に補足です。

> で、当該pdfファイルを見てみました、V_effを決めた後、おそらく
>(14)~(26)式までの一連の計算が、先の手順2のところで行
>われているのだと思います。
>で、最終的に(26)式を使って電荷密度を求めて、手順3以降へと続く
>と考えられます。

 式(19)から(23)のところにある、vがV_effのことだと思われます。

(--@--は変なメイル対策)

 

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Re^4:KKR algorithm (in Japanese)

Posted on : January 21, 2005 (Fri) 14:23:46

by takafumi ihara

京都大学原子炉実験所の井原です.

小林様,初歩的な質問にもかかわらずご丁寧に回答を頂き,まことにありがとうございました.

> 式(19)から(23)のところにある、vがV_effのことだと思われます。

指摘を受けるまで,式(19)から(23)のところにある、vを式(13)のv(r)のことだと考えていました.
それで,v_effはどこで使われているんだろうな~と悩んでいたのですが…これですっきりしました.
指摘を受けて,もう一度テキストの内容を勉強しなおしてみます.
どうもありがとうございました.

井原隆文

 

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Re^3:KKR algorithm (in Japanese)

Posted on : January 23, 2005 (Sun) 00:06:51

by Kobayashi Kazuaki

 物質・材料研究機構の小林です。

 問題が解決してなによりです。以下に補足です。

>>電荷密度nを求めます(上記手順の2のところ)。ここで、KKR法
>>でもV_extは、マフィンティンポテンシャルのことだと思います。
>
> ↑すみません、上のマフィンティンポテンシャル云々の話はウソ
>かもしれません。撤回します。

 この手法に詳しい人に聞いてみたところ、やはり”V_extは、マフ
ィンティンポテンシャル”というのはウソでした。一体有効ポテンシャル
V_eff自身がマフィンティンポテンシャルだとのことです。

(--@--は変なメイル対策)