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Re^3:Is CPA self-consistent?(in Japanese)

Posted on : July 12, 2005 (Tue) 17:27:46

by Kobayashi Kazuaki

>長谷@産総研です。
>
>早速のレスポンスをありがとうございます。
>
>3回までは試しました。全エネルギーはそれぞれ
>
> itr= 43 neu= 0.0000 moment= 0.0243 te= -9598.9327594 err= -6.032 (一度目)
> itr= 40 neu= 0.0000 moment= 0.0132 te= -9598.9328710 err= -6.026 (二度目)
> itr= 33 neu= 0.0000 moment= 0.0053 te= -9598.9328593 err= -6.101 (三度目)
>
>となっています。(前のより更にk点を増やしています)
>
>Ni3Alはもともと遍歴弱強磁性体と言われる物質で、強磁性と常磁性のエネルギー差が小さい物質なので微妙なことが起こっているのかも知れませんが、これではどこで収束判定をしたら良いのか分からず、困っています。

 物質・材料研究機構の小林です。

 上記の全エネルギーを見ると、変化(違い)は割と微妙ですね。

 以下に考えたことを書きます。

(1)CPAではバンドがローレンツ型のピークによる幅を持つことの影響。
ガウシアンブローデニング法のようにバンドに幅を与えるのは、金属から
なる系でのSCF計算の収束を速めるのですが、今の場合はそれとは異なる
影響を与える可能性は無いか?。

(2)Ni3AlにBが入るということは、その分占有バンド数が増えることに
なる。(1)にあるように、CPAではバンドに幅が出るので、フェルミレベル
より上の一見空に見えるバンドも、幅のため一部が占有になっている可能性が
ある。それを考えると、フェルミレベルより上の空のバンドは多めに設定
しておく必要がある。

(3)CPAだと、体心にあるB原子の構造緩和(体心位置からのずれ)は
考慮されていないものと思われる。構造緩和により、より安定な位置が実際に
存在するか?。
 そして磁気モーメントは、構造緩和を考慮、非考慮に関わらず有限の値と
なりうるのか?。つまり、今行っている計算(構造緩和非考慮?)で本当に
磁気モーメントは出るのか?。

 以上、箇条書き故に”である”調であることをお許し下さい。
 全く的外れなことを言っているかもしれません。その時はご容赦下さい。
何かのお役に立てれば幸いです。

(---@---は変なメイル対策)