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Re^2:Why electrons are in vacancy? (in Japanese)

Posted on : September 30, 2002 (Mon) 01:03:18

by Kazuhiro Okamura

小谷先生、早速のお返事ありがとうございます。

>「MT半径内の電子数ができるだけ電荷的に中性になるように」選ぶのがよい
>とされています.要はMT potentialモデル(interstitial regionでフラット)が
>できるだけ上手く成り立つような半径比の取り方が理想的なわけです.
>まあ,実際これで結構うまくいくそうです.

なるほど、そうなっているのですね。
スピン分極の計算出力で、upとdownの電子数もMT内だけの電子をカウントしている
わけですか?

LiCoO2の場合、出力中でCo, Li, Oのtotal chargeは、それぞれ25.3, 2.56, 9.06となり
Coのvalence chargeはup、downともに3.66となりました。この化合物のCoはd6のlow spin
状態ですから、さもありなんと思っています。

Li siteに半分のvacancyを想定したLi0.5CoO2の場合、Co, Li, Vc, Oのtotal chargeは、
それぞれ26.8, 3.92, 1.27, 7.57となり、Coのvalence chargeはup、downともに4.38と
なりました。
この場合、Coのスピン配置はd5とd6の中間となり、いくらか分極してほしいと思ったわけです。

なおも疑問が残っています。
cmdtxt1.pdfの14ページ末に「今のakai-KKRの標準設定では、格子緩和の影響や不純物原子
位置以外での電荷の緩和を考慮した計算はできない」とありますが、これは今回の計算ですと
Li+が欠損することによる電荷補償がCo3+→Co4+となる「電荷の緩和」はできないという
意味でしょうか?
取り違えているかもしれませんがよろしくお願いします。