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Re^4:KKR is not suitable for non-isotoropy structure? (in Japanese)

Posted on : October 02, 2002 (Wed) 01:10:32

by Kazuhiro Okamura

赤井先生、小谷先生
ありがとうございました。

早速、ご回答頂いた条件で計算してみます。

Akai-KKRにはいろいろと使いこなしの技がありそうですね。

今回、得られた教訓としては、

1.(P)DOSの値が負の大きな値になっているときにはmsizexを大きくしてみる。

2.デフォルトでコア電子として扱っているものでも分散が大きいときにはewidthを大きくする。
0040> こういうのがうまく行ってるかどうかは現状では,dosをかかせて(書かせるときには,
0040> 場合によればewidthをひろげたりするひつようもある---収束がうまくいかない場合もヒントになります)
0040> チェックする必要があります。

3.空隙の大きいところにはempty sphereを入れてみる。
 (しかし、対称性の高い材料で、空間群の特殊位置に入れるのは簡単ですが、
  一般位置だったりすると座標を探すのが大変そうですね)

4.原子位置の指定には
 0.33333333a 0.66666666b 0.00000000 Li_b
 などの裏技が(ソースを見れば分かることなんでしょうが)あった。

そして、表題に対する結論として
構造異方性のある材料でも、packingがよければ、
0023> MTポテンシャルやASAは,「状態密度やバンド」等に関しては,
0023>「ものすごくひどい」というわけではないです.
0023> 場合にもよるので,あてにはできないですが...

ということで、締め括らせて頂いてよろしいでしょうか。

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話題として、Li3NのComputatonal Material Design (CMD)に関して一言、

Li3NのLiの一部を遷移金属(例えば、Co, Ni)に置換した材料は
リチウムイオン電池の反応材料として研究開発されています。
Li3Nは有名なLiイオン伝導体であり、これに酸化還元反応の機能を付与させれば、
電池の電極反応材料となるわけです。

私はこれまで、この種の固溶体材料のCMDを行うためにもっぱら
DV-Xα法などのクラスタ計算を用いてきました。
理由は、FLAPWなどのBand計算で固溶体材料を扱うには計算負荷が増大すること、
クラスタ計算はポピュレーション解析などを通じて、実空間での化学的(?)イメージが
つかみやすいこと などです。

KKR-CPA計算は、現実の工業材料のCMDに対して、もっと有効に活用できる
計算方法になるのではないかと思っています。

今後のAkai-KKRの発展を祈念しています。
セルフコンシステント計算後のpost処理の充実を期待しつつ・・・

☆。.:*:・'゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。.:*:・'゜☆

spcモードについては、readmecpa2002v005.txtで簡単に説明されていますが
いろいろ試してみて、また発言させていただくかもしれませんが、
よろしくお願いします。
例えば、
0.0 0.0 0.0
0.0 0.0 0.1
0.0 0.0 0.2
0.0 0.0 0.3
0.0 0.0 0.4
0.0 0.0 0.5
などとすると、スパゲティもどきの描画ができるのでしょうか?
とりあえずやってみます。

岡村